2020.10.01
- プレスリリース
- 研究
身近な医疗の质と高齢者の予防接种率の関连が明らかに
横浜市立大学大学院データサイエンス研究科ヘルスデータサイエンス専攻の金子 惇讲师(研究当时浜松医科大学特任助教)らの研究グループは、患者が最初に受诊する総合的な诊疗「プライマリ?ケア*1」を受診した65歳以上の高齢者1,000名を対象とした調査研究から、「必要なときに幅広い内容の相談ができる」など、プライマリ?ケアで受けられるサービス内容が充実している患者ほど、インフルエンザ及び肺炎球菌予防接種の接種率が高いことを明らかにしまし た。
本研究は、『Journal of General Internal Medicine』に掲載されました。(日本時間 9月16日付オンライン)
本研究は、『Journal of General Internal Medicine』に掲載されました。(日本時間 9月16日付オンライン)
研究成果のポイント
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図1 高齢者のプライマリ?ケアの質指標JPCAT スコアと予防接種率の関係
研究の背景
厚生労働省がインフルエンザ及び肺炎球菌予防接种の接种対象者と定める高齢者の実际の接种率はそれぞれ50.2%、37.8%と十分とは言えません。他国においても同様に不十分な接种率が课题となっています。これまでの研究では、小児の予防接种やがん検诊の受诊などの予防医疗行动と、プライマリ?ケアにおいて「患者が医疗ケアのプロセスで経験した事象(笔齿*2:Patient Experience)」のスコアが正の相関を持つことが指摘されていましたが、高齢者の予防接種とPXの関連は明らかではありませんでした。
そこで本研究ではプライマリ?ケアにおける高齢者の笔齿とインフルエンザ及び肺炎球菌予防接种実施の関连を调べました。
そこで本研究ではプライマリ?ケアにおける高齢者の笔齿とインフルエンザ及び肺炎球菌予防接种実施の関连を调べました。
研究の内容
本研究は、日本のプライマリ?ケアの质评価?向上を目的として、全国25か所の総合内科、家庭医疗科、総合诊疗科の无床诊疗所及び200床未満の病院を受诊した20歳以上の全外来患者を対象にした质问纸调査「笔搁翱骋搁贰厂厂研究」の一部です。今回はその中で2018年2~3月の特定週1週间に受诊して调査に回答した方の中から65歳以上の方1,000名を抽出しました。调査にはわが国で広く使われているプライマリ?ケアの尺度闯笔颁础罢*3を使用しました。
その结果、本研究対象者の予防接种率はインフルエンザが68%、肺炎球菌が53.8%でした。年齢、性别、学歴、世帯年収、主観的健康観の交络因子を调整した后も、闯笔颁础罢のスコアが1标準偏差分増加すると、予防接种を受けている人の割合がインフルエンザで1.19倍、肺炎球菌で1.26倍増え、予防接种実施と正の相関を示すことが明らかになりました。
その结果、本研究対象者の予防接种率はインフルエンザが68%、肺炎球菌が53.8%でした。年齢、性别、学歴、世帯年収、主観的健康観の交络因子を调整した后も、闯笔颁础罢のスコアが1标準偏差分増加すると、予防接种を受けている人の割合がインフルエンザで1.19倍、肺炎球菌で1.26倍増え、予防接种実施と正の相関を示すことが明らかになりました。
今后の展开
本研究では原因と结果を直接証明することはできませんが、プライマリ?ケアにおいて患者が必要としている机能を十分に提供することで予防接种の接种率が向上する可能性があります。このことから、闯笔颁础罢の调査を参考にしながらプライマリ?ケアを改善することで高齢者の予防接种率向上に寄与する可能性も考えられます。
用语説明
*1 プライマリ?ケア:
「身近にあって、何でも相谈にのってくれる総合的な医疗」(日本プライマリ?ケア连合学会ウェブサイトより ) 患者さんの年齢や症状の種類に関わらず、かかりつけ医的に、また在宅医療、緊急時の対応から、健康診断の結果についての相談、地域の検診や保健行政なども含めて、幅広く行う医療のことで、いわゆる「総合診療科外来」がこれにあたります。
*2 PX(Patient Experience):
医療の質評価に用いられる患者経験(Patient Experience)を指します。「患者がケアのプロセスで経験した事象」と定義され、患者にとっての価値に主眼をおいた尺度を用いて評価します。
*3 JPCAT (Japanese version of Primary Care Assessment Tool):
我が国初のプライマリ?ケアにおける笔齿尺度であり、その特徴として、患者の価値観を重视し、患者が认识?利用する机能を评価する必要がある、といったプライマリ?ケアの特性を総合的に评価することが可能です。具体的にはプライマリ?ケアの主要な要素である以下の5つのポイントで29项目の质问を用い、それぞれのスコアと合计スコアで评価しています。
○近接性 「诊疗时间外に体调が悪くなった场合も、相谈ができる」など
○継続性 「患者としてだけでなく、あなたという人をよく理解してくれる」など
○协调性 「専门医の受诊が必要になったときに、十分な手助けをしてくれる」など
○包括性 「必要なときに、幅広い内容の相谈ができる」など
○地域志向性 「地域全体の健康问题に関心を持ち、その解决に取り组んでいる」など
(患者中心のプライマリ?ケア質評価 JPCATより )
※本研究は、医疗経済研究机构の研究助成金を受けて行われました。
「身近にあって、何でも相谈にのってくれる総合的な医疗」(日本プライマリ?ケア连合学会ウェブサイトより ) 患者さんの年齢や症状の種類に関わらず、かかりつけ医的に、また在宅医療、緊急時の対応から、健康診断の結果についての相談、地域の検診や保健行政なども含めて、幅広く行う医療のことで、いわゆる「総合診療科外来」がこれにあたります。
*2 PX(Patient Experience):
医療の質評価に用いられる患者経験(Patient Experience)を指します。「患者がケアのプロセスで経験した事象」と定義され、患者にとっての価値に主眼をおいた尺度を用いて評価します。
*3 JPCAT (Japanese version of Primary Care Assessment Tool):
我が国初のプライマリ?ケアにおける笔齿尺度であり、その特徴として、患者の価値観を重视し、患者が认识?利用する机能を评価する必要がある、といったプライマリ?ケアの特性を総合的に评価することが可能です。具体的にはプライマリ?ケアの主要な要素である以下の5つのポイントで29项目の质问を用い、それぞれのスコアと合计スコアで评価しています。
○近接性 「诊疗时间外に体调が悪くなった场合も、相谈ができる」など
○継続性 「患者としてだけでなく、あなたという人をよく理解してくれる」など
○协调性 「専门医の受诊が必要になったときに、十分な手助けをしてくれる」など
○包括性 「必要なときに、幅広い内容の相谈ができる」など
○地域志向性 「地域全体の健康问题に関心を持ち、その解决に取り组んでいる」など
(患者中心のプライマリ?ケア質評価 JPCATより )
※本研究は、医疗経済研究机构の研究助成金を受けて行われました。
论文情报
掲載誌:Journal of General Internal Medicine
論文タイトル:Better Patient Experience is Associated with Better Vaccine Uptake in Older Adults: Multicentered Cross-sectional Study
著者:Makoto Kaneko, MD, PhD , Takuya Aoki, MD, MMA, PhD, Ryohei Goto, PT, PhD,
Sachiko Ozone, MD, PhD, and Junji Haruta, MD, PhD
DOI:
論文タイトル:Better Patient Experience is Associated with Better Vaccine Uptake in Older Adults: Multicentered Cross-sectional Study
著者:Makoto Kaneko, MD, PhD , Takuya Aoki, MD, MMA, PhD, Ryohei Goto, PT, PhD,
Sachiko Ozone, MD, PhD, and Junji Haruta, MD, PhD
DOI:
问い合わせ先
横浜市立大学 広报室
E-mail :koho@yokohama-cu.ac.jp