2021.10.05
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木原生物学研究所の辻寛之准教授らは、イネの受精卵と初期胚発生における活性酸素のイメージングと機能解析を行い、論文がPlant Journal誌に掲載されました。
木原生物学研究所の辻寛之准教授らは、東京都立大学の岡本 龍史教授らの研究グループとの共同研究で、イネの受精卵と初期胚発生における活性酸素のイメージングと機能解析を行い、研究の成果がPlant Journal誌に掲載されました。
论文情报
Kasidit Rattanawong,Narumi Koiso,Erika Toda,Atsuko Kinoshita,Mari Tanaka,Hiroyuki Tsuji,Takashi Okamoto (2021) Regulatory functions of ROS dynamics via glutathione metabolism and glutathione peroxidase activity in developing rice zygote. Plant Journal published online
研究内容
活性酸素种(搁翱厂)は、植物の成长や环境ストレス応答に重要な役割を果たしています。搁翱厂の量と机能はグルタチオンの酸化还元サイクル等で制御されます。しかしイネの受精とそれに続く初期胚発生において、搁翱厂の量やグルタチオンの酸化还元サイクルがどのように変动するのか、またその変动は初期胚発生に重要なのかは分かっていませんでした。これを明らかにするために、研究グループはグルタチオンの酸化レベルをモニターできるイネを开発し、试験管内でイネを人工授精させる実験系を用いた観察を行いました。同时に、グルタチオンの酸化还元サイクルを阻害する薬剤を処理した际の影响を検讨しました。実験の结果、初期胚発生ではグルタチオンの酸化を伴って活性酸素量が低下し、薬剤処理でこの変动を撹乱すると発生の进行が大きく遅延することがわかりました。これらの结果から、受精后の初期胚発生は活性酸素量を适切に制御することで进行することが解明されました。
イネの受精卵におけるグルタチオンの酸化状態の変動。赤色が強いほど酸化状態が強い。左から受精後1, 4,8時間後を示す。受精後に時間が経過するほどグルタチオンの酸化状態が高まることを示している。