麻豆官网

本文へ移动
资料请求はこちら资料请求はこちら资料请求はこちら

横浜市立大学 YOKOHAMA CITY UNIVERSITY

近视や远视の进行を対象とした縦断的大规模コホート调査を実施

2022.03.15
  • プレスリリース
  • 研究

近视や远视の进行を対象とした縦断的大规模コホート调査を実施 ~小学生年代からの近視の早期予防が非常に重要~

横浜市立大学医学部 眼科学教室の竹内正樹 助教、目黒明 特任准教授および水木信久 主任教授らの研究グループは、神奈川県内の大規模な日本人集団を対象に、近視*1や远视*2の程度を表す屈折値*3の縦断的解析を行いました。これにより、小児期から高齢に至るまでの屈折値の経时的変化の全体像が明らかとなり、近视においては小学生年代からの早期予防が重要であることが确认できました。
この研究は、岡田眼科(横浜市、岡田栄一 院長)および杏林大学医学部衛生学公衆衛生学教室(吉田正雄 准教授)と共同で実施されました。
本研究成果は、英科学誌Natureの姉妹誌『Scientific Reports』に掲載されました。(2月21日オンライン)
研究成果のポイント

  • 日本人の大规模コホート*4を対象に、近視や远视の程度の指標である屈折値の5年間の経時的変化を縦断的に調査した。
  • 男女ともに、5歳以降に近视化が急速に进行し、6歳から&尘颈苍耻蝉;2.0ジオプトリ—(顿)を超える屈折値の5年间変化が観察され、8歳からの5年间の変化量が最大であった。
  • 近視化を伴う屈折値の5年間変化は、8歳をピークとして徐々に減少したが、11歳まで−2.0 Dを、14歳まで−1.0 Dを超える屈折値の5年間変化が男女ともに観察された。
  • 小学生年代における近视の早期予防が非常に重要であることが确认された。

研究背景

目に入った光は、眼球のレンズ(角膜、水晶体)により屈折することで、網膜に像が映し出されます。目の長さ(眼軸)とレンズの屈折力のバランスが崩れることでピントがぼけてしまう屈折異常(近視や远视)が引き起こされます(図1)。
近视とはレンズの屈折力に対して眼轴が长い状态のことであり、近视になるとピントがぼけて裸眼视力が低下します。また、眼轴长の异常な延长を示す强度近视になると裸眼视力が大きく低下するだけでなく、网膜剥离や黄斑下出血、緑内障、白内障、网膜変性症などの眼疾患を発症するリスクが高まり、重篤な视力障害を引き起こす场合があります。したがって、近视の早期予防は非常に重要で、それに先立った个人个人における将来的な近视の进行の予测に関する情报のニーズが高まっていますが、これまでに日本人集団を対象に屈折値の変化を调査した先行研究はほとんどありません。
(図1)近視と遠視における屈折異常 : 遠くのものを見る時に、正視では角膜や水晶体で屈折した光の焦点が網膜上に結ばれることではっきりと見ることができる。屈折力と眼軸のバランスが崩れることで屈折異常が生じ、近視では網膜の手前、遠視では網膜の後方で焦点が結ばれてしまうためにぼやけて見える。
近視や远视の程度を表す屈折値は生後の成長に伴って変化します。新生児はたいてい遠視ですが、徐々に屈折値が正視方向に変化し、小学校入学時には軽度遠視や正視、弱度近視になる場合が多いです。一般的にはその後、屈折値は近視化方向に進み、小学生の高学年以降に近視の進行が顕著になります。近視の進行は20歳代前半まで緩やかに続き、その後まもなくして近視化方向の屈折値の変化は停止すると考えられています。一方、高齢になると、屈折値は遠視化方向に進むため、成人に比べて高齢者において遠視の頻度が高くなります。
以上のように、生后から高齢に至るまでの屈折値の変化のおおよその倾向は分かっていますが、屈折値の変化は、年齢だけでなく、その时の屈折値や性别にも影响を受けることが报告されており、同じ年齢であっても屈折値の変化は个人个人で异なります。したがって、近视の早期予防を念头において、生后からの屈折値の変化を明确にするためには、大规模な集団を対象とした屈折値の详细な追跡调査を行う縦断的研究が必要です。

研究内容

本研究では、神奈川県在住の大规模な日本人集団を対象に、屈折値の5年间の経时的変化を縦断的に调査しました。
神奈川県横浜市の冈田眼科に2000年1月から2012年12月の间に受诊し、屈折値を5年间経过観察できた3歳から91歳の患者を解析対象としました。解析対象者は皆、横浜市またはその周辺地域に在住する日本人です。本研究では、屈折値を5年间経过観察できた患者の计593,273眼を対象に、屈折値の5年间の経时的変化を年齢别、性别および屈折値别に细分化して层别化解析を行いました。
男女ともに、5歳以降に近視化が急速に進行し、年齢が上がるにつれて近視化方向の屈折値変化(近視進行の程度)が大きくなりました。6歳から−2.0 Dを超える屈折値の5年間変化が観察され、8歳で最大の5年間変化(男:−2.654±0.048 D、女:−3.110±0.038 D)が認められました。近視化方向の屈折値の5年間変化の大きさは、8歳をピークとして徐々に減少しましたが、11歳まで−2.0 Dを、14歳まで−1.0 Dを超える屈折値の5年間変化が男女ともに観察されました(図2)。屈折値別に見ますと、小中学生年代では、遠視や強度近視の目に比べて、正視や弱度?中等度近視の目の方がより大きな近視化方向の屈折値変化を示しました。
屈折値の変化を男女间で比较した结果、小学生年代の近视の进行は、男子よりも女子の方が大きい倾向にありました(図2)。小学生年代では一般的に、近视の危険因子とされる読书や宿题などの近业に费やす时间は女子の方が多いのに対し、近视の予防因子とされる野外活动の时间は男子の方が多くとる倾向にあることから、小学生年代の男女间の生活スタイルの违いが近视进行の性差の要因の一つとして考えられます。
近視の進行は20歳以降も緩やかに続きましたが、男性では27歳で、女性では26歳で近視化方向の屈折値の5年間変化の大きさが眼鏡補正の最小値と考えられる−0.25 Dを下回りました。その後、男女ともに、屈折値の5年間変化は、51歳で遠視化方向の変化にシフトしました(図2)。屈折値別に見ますと、遠視の程度が強い目では、遠視の進行の程度が大きい傾向にありました。屈折値の変化を男女間で比較した結果、高齢者における遠視の進行は、女性よりも男性の方が大きい傾向にありました。
(図2)各年齢における屈折値の5年間の経時的変化 : 横軸が年齢を、縦軸が各年齢における屈折値の5年間変化の大きさを示す。屈折値の5年間変化は、0.0より下(マイナス方向)に位置するほど、近視化方向の屈折値変化が大きく、0.0より上(プラス方向)に位置するほど、遠視化方向の屈折値変化が大きい。

今后の展开

本研究は、大规模な日本人集団を対象に屈折値の経时的変化を调査した縦断的研究です。本研究において、小児期から高齢に至るまでの屈折値の経时的変化の全体像を明らかにすることが出来ました。小学生の年代において顕着な近视の进行が観察されたことから、小学生の年代からの近视の早期予防が非常に重要であることが确认されました。
本研究の调査结果は、将来的な近视の进行の程度を予测するための基础情报となり、个人个人において近视进行の程度を予测することができれば、近视の早期予防の积极的な取り组みにつながることが期待されます。

研究费

本研究は、日本学術振興会(JSPS)の科学研究费補助金(15K20272)の支援を受けて実施されました。

论文情报

タイトル: Longitudinal analysis of 5-year refractive changes in a large Japanese population
著者: Masaki Takeuchi, Akira Meguro, Masao Yoshida, Takahiro Yamane, Keisuke Yatsu, Eiichi Okada, Nobuhisa Mizuki
掲載雑誌: Scientific Reports
顿翱滨:

用语説明

*1 近视:近视とは、角膜や水晶体により屈折した光が网膜の手前で焦点が结ばれる状态。屈折力が强すぎたり、眼轴が长すぎたりすることで生じる。远くのものを见ると焦点があわずにぼけて见える。

*2 远视:远视では、角膜や水晶体により屈折した光が网膜の后方で焦点が结ばれている。屈折力が弱すぎたり、眼轴が短すぎたりすることで生じる。ものをはっきりと见るには调节力が必要となり眼がつかれやすい。

*3 屈折値:光を網膜で結像させるために角膜や水晶体がレンズとして光を屈折させる。 屈折値はその程度を表したもので、ジオプトリー(D)という単位を用いる。

*4 コホート:コホート(肠辞丑辞谤迟)とは、集団のことであり、コホート研究では、特定の地域や集団に属する人々の健康状态などを一定期间にわたって観察し、健康状态の変化や、変化の要因などを调査する。

问い合わせ先

横浜市立大学 広报课
贰-尘补颈濒:koho@yokohama-cu.ac.jp


 

PAGE
TOP