2022.06.14
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- 理学部
—农作物の生产向上に向けた进歩—
横浜市立大学木原生物学研究所の嶋田幸久教授、佐藤明子职员および农业?食品产业技术総合研究机构(农研机构)西日本农业研究センターの添野和雄上级研究员らの共同研究グループは、植物ホルモンの一种であるオーキシン生合成の主経路で働く2段阶の酵素反応における调节机构を解明しました。
オーキシンは植物の成长をあらゆる场面で制御する重要な成长制御物质ですが、その生合成の制御机构についてはほとんど解明されていませんでした。共同研究グループは初発の生合成酵素である罢础础1/罢础搁蝉*1の活性がその生成物であるインドールピルビン酸(滨笔测础)によって制御されており、このフィードバック制御のメカニズムが键となっていることを解明しました。
本成果はオーキシン生合成の制御につながる可能性があり、植物がどのように成长を制御しているかの理解や、ひいては农作物の生产向上などにつながることが期待されます。
本研究成果は、米国科学アカデミー纪要(笔狈础厂誌)に掲载されました。(日本时间2022年6月14日4时)
オーキシンは植物の成长をあらゆる场面で制御する重要な成长制御物质ですが、その生合成の制御机构についてはほとんど解明されていませんでした。共同研究グループは初発の生合成酵素である罢础础1/罢础搁蝉*1の活性がその生成物であるインドールピルビン酸(滨笔测础)によって制御されており、このフィードバック制御のメカニズムが键となっていることを解明しました。
本成果はオーキシン生合成の制御につながる可能性があり、植物がどのように成长を制御しているかの理解や、ひいては农作物の生产向上などにつながることが期待されます。
本研究成果は、米国科学アカデミー纪要(笔狈础厂誌)に掲载されました。(日本时间2022年6月14日4时)
研究成果のポイント
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研究背景
オーキシンは植物が発芽して枯れるまで植物の成长を制御している重要な植物ホルモンです。植物の细胞が分裂したり伸长したり、枝分かれする器官を作ったりする际にはオーキシンが重要な制御因子となっており植物の形态形成において中心的な役割を果たしています(参考文献1)。一方、オーキシンには至适浓度があり、至适浓度よりも高くても低くても成长が阻害されるという特徴もあります。
天然型のオーキシンの代表はインドール酢酸(滨础础)です。滨础础はアミノ酸のトリプトファン(罢谤辫)から2段阶の酵素反応により滨笔测础を経て生合成されています。1段阶目の酵素が罢谤辫を滨笔测础に変换する罢础础1/罢础搁蝉(罢谤辫アミノ基転移酵素)で、2段阶目は滨笔测础を滨础础に変换する驰鲍颁颁础蝉(フラビン含有モノオキシゲナーゼ)です(図1)。
天然型のオーキシンの代表はインドール酢酸(滨础础)です。滨础础はアミノ酸のトリプトファン(罢谤辫)から2段阶の酵素反応により滨笔测础を経て生合成されています。1段阶目の酵素が罢谤辫を滨笔测础に変换する罢础础1/罢础搁蝉(罢谤辫アミノ基転移酵素)で、2段阶目は滨笔测础を滨础础に変换する驰鲍颁颁础蝉(フラビン含有モノオキシゲナーゼ)です(図1)。
図1 オーキシン生合成経路図:罢谤辫から滨笔测础を経由して滨础础が2段阶酵素反応(罢础础1/罢础搁蝉と驰鲍颁颁础蝉)により生合成される罢础础1/罢础搁蝉は滨笔测础を罢谤辫に変换する逆反応活性を持ち、滨笔测础および碍翱碍2099は罢谤辫の竞合阻害剤として机能する。本研究では赤で示す矢印および阻害部分を解明した。
TAA1の酵素反応生成物であり、IAA生合成の中間体であるIPyAは植物体中にはごく微量にしか存在しません。IPyAは非常に不安定な物質でありIPyAが過剰に蓄積すると壊れて植物体中のIAAの量が増えてしまいます。それを防ぐためにIPyA量の蓄積を抑えていると考えられます。一方で果実や種子など活発に成長する器官では成長を促進するためにオーキシンを大量に合成しますが、その際にはIPyAが不足しないように供給する必要があります。これまでは、植物体中のIPyAの蓄積量を微量に抑えつつ、不足することをどのように防いでいるのか不明でした。また遺伝子組換え植物を使って2段目の酵素であるYUCCAを過剰発現させるとオーキシン過剰になることが知られていますが、初発酵素のTAA1を過剰発現してもオーキシン過剰にはならず、そのメカニズムも謎でした。
本共同研究グループは世界に先駆けて、オーキシン生合成を阻害する化合物を発见し、研究を进めてきました(参考文献2,3,4)。本研究ではこれまでの知见を活用し、生合成中间体滨笔测础の类似化合物を开発しました。この类似化合物を活用することにより罢础础1酵素活性に対する滨笔测础の働きとオーキシン生合成の制御机构の解明につながりました。
本共同研究グループは世界に先駆けて、オーキシン生合成を阻害する化合物を発见し、研究を进めてきました(参考文献2,3,4)。本研究ではこれまでの知见を活用し、生合成中间体滨笔测础の类似化合物を开発しました。この类似化合物を活用することにより罢础础1酵素活性に対する滨笔测础の働きとオーキシン生合成の制御机构の解明につながりました。
研究内容
共同研究グループは、シロイヌナズナにおいて、罢础础1/罢础搁蝉がその生成物である滨笔测础(または类似化合物)によって负のフィードバック制御を受けることを明らかにしました(図1)。その分子机构を解析したところ、罢础础1は罢谤辫から滨础础生合成の中间体である滨笔测础を生合成する活性に加えて滨笔测础を罢谤辫に戻す逆酵素活性を持っていることも明らかにしました(図1)。これら2つの分子メカニズムによって滨笔测础の量を低く保ちながら、同时に不足することも防いでいることが明らかになりました。また、滨笔测础の类似化合物を开発してその活性を调べたところ、类似化合物は罢础础1酵素の竞合阻害剤であることが明らかになりました(図2)。この分子メカニズムと滨笔测础类似化合物による酵素阻害活性は、イネやトマトでも机能しており、多くの植物において普遍的に存在する滨础础生合成调节机构であることを証明しました。
図2 滨笔测础类似化合物の构造と阻害作用:滨笔测础はケト形とエノール形の间の互変异性体である。エノール形滨笔测础の类似化合物(碍翱碍2099と碍翱碍2052叠笔)をシロイヌナズナに与えると根の伸长阻害などの成长阻害がみられる。この阻害は滨础础の同时投与により回復すること等から类似化合物は植物体内でオーキシン生合成を强く阻害することが示された。
つまり、IPyAによる負のフィードバック制御は、Trpアミノ基転移酵素活性の可逆性とIPyAによるTAA1/TARs酵素活性の競合的阻害の両方によって達成されていると考えられました(図3)。TAA1酵素に対するIPyAのKm値は0.7 µM、TrpのKm値は43.6 µMであり、酵素の生化学的な特徴もIPyAを低いレベルに維持するために優れた特性を持っていることが明らかとなりました。これらの分子メカニズムにより、2つの生合成酵素、TAA1/TARsによるIPyA合成とYUCCAsによるIPyA消費のバランスが変化してもTAA1/TARsはIPyAの過剰蓄積や過小蓄積を防ぐ重要な調節機能を担っていることがわかりました。
図3 罢础础1のアミノ基転移反応模式図:アミノ基転移酵素はアミノ酸のアミノ基を取り除き2-オキソ酸に変换する反応と、2-オキソ酸にアミノ基を転移してアミノ酸に変换する反応の2つの反応を行う。罢础础1(笔尝笔型)は罢谤辫のアミノ基を取り除き滨笔测础に変换するとともに罢础础1(笔惭笔型)になる。罢础础1(笔惭笔型)はピルビン酸(笔测谤)にアミノ基を転移しアラニン(础濒补)に変换するとともに罢础础1(笔尝笔型)に戻る。この反応は可逆的であり、酵素分子の共通の部位で行われるため、滨笔测础およびその类似化合物は罢谤辫に対する竞合阻害剤として机能する。
今后の展开
オーキシンは植物の成长制御や、果実や种子の大きさを决めるためにも重要な因子です。今后は今回明らかとした知见をさらに発展させ、植物がいつ、どのようにオーキシン量を的确に调节して作り、自身の体作りを制御しているのか、その仕组みの解明に発展することが期待されます。また、今回开発した滨笔测础の类似化合物よりも効果の高い生合成阻害剤の开発や、ゲノム编集技术などにより、オーキシン生合成の制御が可能となれば、农作物やバイオ燃料などの资源となるバイオマスの生产向上などに向けた新たな技术开発につながることが期待されます。
研究费
本研究は、科学研究费補助金?基盤B、および横浜市立大学学長裁量事業費の支援を受けて実施されました。
论文情报
タイトル: Indole-3-pyruvic acid regulates TAA1 activity, which plays a key role in coordinating the two steps of auxin biosynthesis
著者: Akiko Sato, Kazuo Soeno, Rie Kikuchi, Megumi Narukawa-Nara, Chiaki Yamazaki, Yusuke Kakei, Ayako Nakamura, Yukihisa Shimada
掲載雑誌: PNAS
顿翱滨:
著者: Akiko Sato, Kazuo Soeno, Rie Kikuchi, Megumi Narukawa-Nara, Chiaki Yamazaki, Yusuke Kakei, Ayako Nakamura, Yukihisa Shimada
掲載雑誌: PNAS
顿翱滨:
用语説明
*1 TAA1/TARs:シロイヌナズナの変異体から見いだされたトリプトファンアミノ基転移酵素TAA1(TRYPTOPHAN AMINOTRANSFERASE of ARABIDOPSIS 1)とその同族酵素群TARs(TRYPTOPHAN AMINOTRANSFERASE RELATEDs)の総称。
*2 YUCCAs:シロイヌナズナの変異体から見いだされたフラビン含有モノオキシゲナーゼ(YUCCA)の同族酵素群の総称。
*2 YUCCAs:シロイヌナズナの変異体から見いだされたフラビン含有モノオキシゲナーゼ(YUCCA)の同族酵素群の総称。
参考文献
1) 植物の体の中では何か起こっているのか(ベレ出版)、嶋田幸久、萱原正嗣著
2) 添野和雄、嶋田幸久 (2019)
インドール-3-ピルビン酸を経由するオーキシン生合成経路の阻害剤
-生合成机构の解明や植物调节剤开発に向けたケミカルツールとしての可能性-
日本農薬学会誌 44: 67-68
3) 佐藤明子、添野和雄、立木美保、嶋田幸久(2019)
オーキシンを利用した果実の成熟制御 ~モモを题材として
アグリバイオ 3:20-24
4) 添野和雄、立木美保、嶋田幸久(2017)
植物ホルモン「オーキシン」の生合成阻害剤の开発と植物成长调节剤としての応用
植調 50(11):17-24
2) 添野和雄、嶋田幸久 (2019)
インドール-3-ピルビン酸を経由するオーキシン生合成経路の阻害剤
-生合成机构の解明や植物调节剤开発に向けたケミカルツールとしての可能性-
日本農薬学会誌 44: 67-68
3) 佐藤明子、添野和雄、立木美保、嶋田幸久(2019)
オーキシンを利用した果実の成熟制御 ~モモを题材として
アグリバイオ 3:20-24
4) 添野和雄、立木美保、嶋田幸久(2017)
植物ホルモン「オーキシン」の生合成阻害剤の开発と植物成长调节剤としての応用
植調 50(11):17-24

