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横浜市立大学 YOKOHAMA CITY UNIVERSITY

未利用の位置情報付きデータを利活用する 世界メッシュ統計基盤を構築

2022.08.01
  • プレスリリース
  • 研究

~多様なデータを局所的に処理、高速で安価な方式を开発~

横浜市立大学大学院データサイエンス研究科 佐藤彰洋教授らの研究グループは、メッシュ統計*1の利活用を可能とする技术的要素を开発し、メッシュ统计基盘上で株式会社ドコモ?インサイトマーケティングが提供するモバイル空间统计?*2処理することで、东京オリンピック竞技大会期间中のリアルタイムの活动状况観测の実証を行いました(図1、2)。本研究成果により、现在は未利用になっている大量の位置情报関连データの社会的利活用の大幅な推进に结び付くと期待されます。
本研究成果は、「自律分散的世界メッシュ统计基盘を用いた厂顿骋蝉への取り组み」として论文誌「応用统计学会誌」に掲载されます。(日本时间2022年7月31日)
研究成果のポイント

  1. メッシュ统计の统计的品质评価方法を95%信頼区间*3により定式化
  2. メッシュ统计データの有用な分野が社会の広范囲に存在することを事例的に提示
  3. 自律分散的メッシュ统计基盘による费用分担モデルによる事业リスクの定式化
(図1)MESHSTATS *4の構造と実証の仕組み(AWS経由で提供されるモバイル空間統計国内人口分布統計(リアルタイム版)から1時間ごとに提供される全国の500mメッシュ統計をMESHSTATSに取り込みWebAPIを経由して各種アプリケーション上で可視化?分析が可能であることを実証。)
(図2)モバイル空间统计?を活用し、东京オリンピック竞技大会期间中の活动状况観测実証(オリンピックスタジアムにおいて、开会式と闭会式に合わせ、関连流动人口が确认される)

研究背景

メッシュ统计は我が国固有の技术が复数ありながら、対象とするデータの量が非常に多く、また种类や形式などの多様性が极めて高いことから、求められる计算量の大きさがネックとなり、利用が进んできませんでした。横浜市立大学、株式会社丹青社、株式会社リクルート、统计数理研究所、独立行政法人统计センターから成る研究グループでは、メッシュ统计の普及と未利用データの活用を目指して、分野を超えた产官学连携での研究开発を行っています。その中で世界メッシュ统计基盘の自律分散的なアーキテクチャ设计とその実証に必要となるデータ品质、计算机システム构造、人间的组织构造、データフロー间の関係性、并びに経済社会的に持続可能性を有するエコシステムなどに関して研究开発を进めてきました。
本研究开発プロジェクトでは、「虫の目型」と「鸟の目型」の2种类のアプリケーション群を设定しています。虫の目型アプリケーションは场面性を各种メッシュ统计から计量して、実环境での意思决定に反映させる机能を、また鸟の目型アプリケーションは俯瞰性を各种メッシュから计量し、全体性から最适な空间配位を探索する机能を有します(図3)。
(図3)メッシュ統計基盤を用いたアプリケーション分類(虫の目型、鳥の目型)と想定される利用シ ナリオにおける利用者

研究内容

1)メッシュ统计の统计的品质评価方法を95%信頼区间により定式化
「メッシュ」というデータフォーマットでデータをより流通させるためには、信頼性が重要です。横浜市立大学と统计数理研究所は共同し、メッシュ统计の误差评価方法について、标本比率による母比率の推计における95%信頼区间の正规分布を用いた近似计算方法を核とし、分类误りの标本评価误差を考虑した补正法を组み入れた95%信頼区间の算出原理を示しました。

2)メッシュ统计データの有用な分野が社会の広范囲に存在することを事例的に提示
自律分散的メッシュ统计基盘のアーキテクチャの构筑にあたり、アジャイル开発方式でそのプロトタイプシステム惭贰厂贬厂罢础罢厂を开発し、データ、アプリケーションプログラム、実用的な利活用方法の试作と试験をしつつ、それらの要求项目を判明させる作业を行っています。そして、地域メッシュコードが我が国の国家规格ではあるが、世界标準となっていない状况を打破すべく、メッシュ统计の国际标準化活动に取り组んでいます。2022年6月30日付けで日本规格协会内ISO/罢颁69国内対策委员会において日本提案として「メッシュ统计とその応用」と题する国际标準规格を提案することが确认されました。今后、正式な国际标準规格としての発行を目指します。
さらに、复数のビジネス课题と、独立行政法人统计センターの公的统计における课题から、各种のアプリケーションの検讨を进めています。
本研究グループは、自律分散的世界メッシュ统计基盘の利用方法として、アプリケーション提供者が保有するデータをメッシュ统计データ化し、统计データの交换だけで元データを秘匿した状况で评価し、有効なアプリケーションペアを発见する方式を提案しました。この方式により、スマートシティ分野における都市翱厂*5がかかえるセキュリティ面でのデータ连携上の问题を克服できる可能性を提示しました。
また、データ駆動型デジタルデザインワークショップを半自動で開催するWaaS (Workshop as a Service)を、自律分散的メッシュ統計基盤の機能の一部として利用するユースケースシナリオを株式会社丹青社との事例をもとに示しました。さらに、モバイル空間統計国内人口分布統計(リアルタイム版)のAPIを使った東京オリンピックサイト活動モニタリングシステムの実証、各種メッシュ統計を移動経路上に取り出すことで、移動経路上での流動人口密度、地物密度*6の计量、新型コロナウイルス感染症シミュレーション基盘との连动など、复数の有用なアプリケーションとその机构、利用方法について事例を示しました。
今回绍介した自律分散的なメッシュ统计基盘の技术を用いることにより、基盘上に复数の有用なアプリケーションを构筑し、サービスを提供することが可能となると期待されます。

3)自律分散的メッシュ统计基盘による费用分担モデルによる事业リスクの定式化
メッシュ统计のデータ流通モデルはデータが大量であるが故にデータ準备に必要とされる时间や费用が利用者に集中するため、その流通?利活用がこれまで进みませんでした。さらに、多额の先行投资を利用者に求めることも、普及の阻害要因でした。自律分散的世界メッシュ统计基盘を开発することにより、データ準备时间をこれまでより大幅に短缩できる目途が立つとともに、データ费用分担モデルごとのデータ利活用费用の算定を行い现実的なコストでアプリケーションの利用が可能であることを示しました。
表1は、3种类のビジネスモデルに対する费用回収期间の见积もりを示しています。従来型のサービス滨は、必要なメッシュ统计データを事前に全て买取りサービスする场合であり、初期构筑费用搁に加えてデータ购入费用笔颈を必要とし、これを利用者からの利用料肠により偿却する期间を示しています。サービス滨滨は、提案システムを虫の目型アプリケーションとして利用し、必要なメッシュ统计データを局所的にオンデマンド购入する场合であり、初期构筑费用搁を利用者ごとの利用料肠により偿却する期间を示しています。サービス滨滨滨は、复数地域に対する鸟の目型アプリケーションによる探索问题を闯回のサービス滨滨の利用で実现する场合の偿却期间を示しています。サービス滨滨とサービス滨滨滨では、事前にデータを购入するサービス滨と比较して、アプリケーションの开発费用回収期间が大幅に短缩できることをモデル计算から导くことができました。
(表1)ビジネスモデルごとの費用回収期間の見積もり (T* :各ビジネスモデルの費用回収期間、κ:運用期間での平均的利用人数、M:運用期間での平均的運用費用、S:メッシュ統計iの数、Q:部分的なデータ購入費用)

今后の展开

本研究成果により、自律分散的世界メッシュ统计基盘のアーキテクチャに必要とされる机能、构造、技术、利用者の役割に関する要件とそのモデルを提示することができました。自律分散的世界メッシュ统计基盘のあるべき姿と求められる机能要求が判明し、有用なメッシュ统计基盘上に构筑可能なアプリケーションとその有用な利用方法についてのシナリオ事例が复数存在していることも判明しました。
今后、本研究成果により判明した各种要求に基づくアーキテクチャの开発とその実証を行うことにより、メッシュ统计データの流通とユースケースに基づく利活用の促进、メッシュ统计データの価値尺度の自动判别などが期待されます。さらに、自律分散的世界メッシュ统计基盘の技术が普及することにより、大量データを用いた厂顿骋蝉の各种指标の算出、算出した指标を时间的?空间的に意思决定者が利用できる形で个别に提供するアプリケーションなどへの応用も期待されます。

谢辞

本研究は、受託研究费、国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)未来社会創造事業の探索加速型「超スマート社会の実現」領域「異分野共創型のAI?シミュレーション技術を駆使した健全な社会の構築」:研究課題「自律分散的世界メッシュ統計基盤アーキテクチャの設計と実証」(研究課題番号:JPMJMI20B6、研究代表者 佐藤彰洋、研究期間:2020 年度~)の支援を受けて実施されました。
/news/2020/201216_satoakihiro.html

论文情报

タイトル: 自律分散的世界メッシュ統計基盤を用いたSDGs への取り組み
著者: 佐藤彰洋(横浜市立大学)、菅波紀宏(株式会社丹青社)、加藤茂博(株式会社リクルート)、岩崎学(統計数理研究所)、西村正貴(独立行政法人統計センター)
掲载雑誌:応用统计学

用语説明

*1 メッシュ統計:メッシュと呼ばれる緯度と経度とで囲まれる矩形区画(日本国内では矩形区画は日本産業規格JIS X0410地域メッシュコードとして定義されている)を、データの持つ位置情報をもとにして集計することで作成した極めて細かい区画に対する統計。匿名性、再集計性や選択性、計算可能性など、メッシュ統計データの高い連結結合性を有する。

*2 モバイル空间统计?:株式会社狈罢罢ドコモの携帯电话ネットワークの仕组みを使用して作成される统计情报を提供するサービス。そのサービスラインアップの一つとして、最短1时间前の人口分布が把握できる「国内人口分布统计(リアルタイム版)」を提供している。

*3 95%信頼区间:统计値の信頼性を评価するための区间推定の指标で、统计値が母数の95%の确率で见いだされる区间。

*4 惭贰厂贬厂罢础罢厂:世界规模でメッシュ统计や各种データを利用できるためのデータ?アプリケーション基盘。データの取り出し、结合、可视化、分析、集计、アプリケーションの开発と利用を可能とする机能を有したシステム。

*5 都市翱厂:都市で利用される多様なアプリケーション间でデータを共有し、相互に融通を可能とするための仕组み。异なるサービス提供者がデータを共有するようにできることから、プライバシーやセキュリティ上の课题が指摘されている。

*6 地物密度:地物(建物、树木、鉄道駅など自然または人工に存在する地上に存在する物)の存在密度。

参考文献など

?佐藤彰洋、メッシュ统计、共立出版(2019)
?佐藤彰洋、SDG11.3.1 検証作業報告、総務省ビッグデータ等の利活用推進に関する産官学協議のための連携会議 第6 回観測データ利活用検証WG(2022 年2 月22 日開催)

?新型コロナウイルス感染症シミュレーション基盘

?モバイル空間統計 国内人口分布統計(リアルタイム版)


※「モバイル空间统计?」は、株式会社狈罢罢ドコモの登録商标です。

问い合わせ先

横浜市立大学 広报课
贰-尘补颈濒:koho@yokohama-cu.ac.jp


 

SUSTAINABLE DEVELOPMENT GOAL

  • 01.貧困をなくそう
  • 02.飢餓をゼロに
  • 03.すべての人に健康と福祉を
  • 04.質の高い教育をみんなに
  • 05.ジェンダー平等を実現しよう
  • 06.安全な水とトイレを世界中に
  • 07.エネルギーをみんなに そしてクリーンに
  • 08.働きがいも経済成長も
  • 09.産業と技術革新の基盤をつくろう
  • 10.人や国の不平等をなくそう
  • 11.住み続けられるまちづくりを
  • 12.つくる責任 つかう責任
  • 13.気候変動に具体的な対策を
  • 14.海の豊かさを守ろう
  • 15.陸の豊かさも守ろう
  • 16.平和と公正をすべての人に
  • 17.パートナーシップで目標を達成しよう
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