2023.08.25
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非天然型アミノ酸を活用した抗菌ペプチドの构造最适化に成功
生命医科学研究科 创薬有机化学研究室 博士後期課程2年 伊藤 貴仁さんらの研究グループの研究成果がACS Biomaterials Science & Engineeringに掲載されました。
论文着者
生命医科学研究科 博士后期课程2年
创薬有机化学研究室所属
大学院生命医科学研究科
创薬有机化学研究室 出水 庸介 大学院客员教授
论文タイトル
「Structure−Activity Relationship Study of Helix-Stabilized Antimicrobial Peptides Containing Nonproteinogenic Amino Acids」
非天然型アミノ酸を含有する抗菌ヘリカルペプチドの构造活性相関研究
掲载雑誌
ACS Biomaterials Science & Engineering
生命医科学研究科 博士后期课程2年
创薬有机化学研究室所属
伊藤 贵仁さん
指导教员:大学院生命医科学研究科
创薬有机化学研究室 出水 庸介 大学院客员教授
论文タイトル
「Structure−Activity Relationship Study of Helix-Stabilized Antimicrobial Peptides Containing Nonproteinogenic Amino Acids」
非天然型アミノ酸を含有する抗菌ヘリカルペプチドの构造活性相関研究
掲载雑誌
ACS Biomaterials Science & Engineering
研究内容
—今回の研究内容について伊藤さんに解説していただきました。
细菌性の感染症の治疗には主に抗生物质が使われますが、それらが効かない多剤耐性菌が世界的に问题になっています。そのため持続可能な治疗薬の开発のためにも、薬剤耐性を起こしづらい治疗薬が望まれています。その中で、抗菌ペプチドは细菌膜に穴を开けることで杀菌的に働くほか、特定のタンパク质を标的としていないため薬剤耐性を起こしづらい点で注目されています。このような抗菌ペプチドの多くはα-ヘリカル构造を形成しており、カチオン性の残基と疎水性残基がヘリックスの片侧に寄ったような両亲媒性が特徴となっています。我々の研究室では、非天然型アミノ酸を利用したヘリカル构造制御手法を活用することで、活性を向上させた抗菌ペプチドの开発を行ってきました。これまでに、优れた抗菌ペプチドを报告していますが、その配列中にはヘリックスを不安定化させるグリシンが复数个含まれていました。そこで本研究ではグリシンを、ヘリックスを安定化させる非天然型アミノ酸に置换することでさらなる抗菌活性の向上を目指しました。复数のペプチドをデザインし、それらの二次构造解析、活性评価、计算化学、电気生理学的评価により、ペプチドの构造、物性、活性の面から构造活性评価を行いました。その结果、ペプチドの颁末端侧に非天然型アミノ酸を组み込むことが活性向上に重要であり、细胞毒性も低い倾向にあることが明らかとなりました。また、コンピューターモデリングによりペプチド侧锁の疎水性度が细胞毒性と相関すること、电気生理学的な评価により细菌の细胞膜を乱すシグナルのスコアが高いほど抗菌活性が高い倾向にあることが明らかとなりました。
—今回の研究内容について伊藤さんに解説していただきました。
细菌性の感染症の治疗には主に抗生物质が使われますが、それらが効かない多剤耐性菌が世界的に问题になっています。そのため持続可能な治疗薬の开発のためにも、薬剤耐性を起こしづらい治疗薬が望まれています。その中で、抗菌ペプチドは细菌膜に穴を开けることで杀菌的に働くほか、特定のタンパク质を标的としていないため薬剤耐性を起こしづらい点で注目されています。このような抗菌ペプチドの多くはα-ヘリカル构造を形成しており、カチオン性の残基と疎水性残基がヘリックスの片侧に寄ったような両亲媒性が特徴となっています。我々の研究室では、非天然型アミノ酸を利用したヘリカル构造制御手法を活用することで、活性を向上させた抗菌ペプチドの开発を行ってきました。これまでに、优れた抗菌ペプチドを报告していますが、その配列中にはヘリックスを不安定化させるグリシンが复数个含まれていました。そこで本研究ではグリシンを、ヘリックスを安定化させる非天然型アミノ酸に置换することでさらなる抗菌活性の向上を目指しました。复数のペプチドをデザインし、それらの二次构造解析、活性评価、计算化学、电気生理学的评価により、ペプチドの构造、物性、活性の面から构造活性评価を行いました。その结果、ペプチドの颁末端侧に非天然型アミノ酸を组み込むことが活性向上に重要であり、细胞毒性も低い倾向にあることが明らかとなりました。また、コンピューターモデリングによりペプチド侧锁の疎水性度が细胞毒性と相関すること、电気生理学的な评価により细菌の细胞膜を乱すシグナルのスコアが高いほど抗菌活性が高い倾向にあることが明らかとなりました。
図 抗菌ペプチドの构造活性评価
伊藤 贵仁さんのコメント
本研究では结果的に毒性が高いペプチドが多くなってしまい、ネガティブな视点からの构造活性相関研究となりました。しかし、毒性は重要なところですし、特に知见の少ない非天然アミノ酸を用いた场合でもモデリングを活用することで毒性を予测できる点で意味のある研究になったと思います。そして、本アプローチを自身の博士研究にも活かしていきたいと思います。
本研究は东京农工大の川野先生との共同研究であり、电気生理学的な评価を行なっていただきました。また、细胞毒性の评価も国立医薬品食品卫生研究所の大冈先生に実施していただきました。出水先生や上述の多くの方々の支えにより研究をまとめることができました。心より感谢申し上げます。
指導教員 出水 庸介 大学院客員教授のコメント
论文アクセプトおめでとうございます!
本研究は、伊藤さんが自身の博士研究の合間に行ってくれた成果になります。「博士研究の息抜きに、ペプチドで積み木遊びでもしてみますか、抗菌活性でもあったら面白いですね」の雑談から始まった研究でした。結果は、沢山の毒々しいペプチドを生み出してしまったのですが…。それを放り出さずに、ペプチドの構造、物性、毒性の観点から原因を考察し、論文として纏め上げたことは本当に素晴らしいです。伊藤さん流石です!また、本論文がSupplementary coverに採択されたことも大変嬉しく思います。
メインの研究も非常に面白い成果が出つつあるので、これからも研究を楽しみながら、更に成长していくことを期待しています。
掲载论文
顿翱滨:
本研究では结果的に毒性が高いペプチドが多くなってしまい、ネガティブな视点からの构造活性相関研究となりました。しかし、毒性は重要なところですし、特に知见の少ない非天然アミノ酸を用いた场合でもモデリングを活用することで毒性を予测できる点で意味のある研究になったと思います。そして、本アプローチを自身の博士研究にも活かしていきたいと思います。
本研究は东京农工大の川野先生との共同研究であり、电気生理学的な评価を行なっていただきました。また、细胞毒性の评価も国立医薬品食品卫生研究所の大冈先生に実施していただきました。出水先生や上述の多くの方々の支えにより研究をまとめることができました。心より感谢申し上げます。
指導教員 出水 庸介 大学院客員教授のコメント
论文アクセプトおめでとうございます!
本研究は、伊藤さんが自身の博士研究の合間に行ってくれた成果になります。「博士研究の息抜きに、ペプチドで積み木遊びでもしてみますか、抗菌活性でもあったら面白いですね」の雑談から始まった研究でした。結果は、沢山の毒々しいペプチドを生み出してしまったのですが…。それを放り出さずに、ペプチドの構造、物性、毒性の観点から原因を考察し、論文として纏め上げたことは本当に素晴らしいです。伊藤さん流石です!また、本論文がSupplementary coverに採択されたことも大変嬉しく思います。
メインの研究も非常に面白い成果が出つつあるので、これからも研究を楽しみながら、更に成长していくことを期待しています。
掲载论文
顿翱滨:
Supplementary cover
伊藤さんらの論文がACS Biomaterials Science & Engineeringの表紙を飾りました