难病を治すための研究は、これからが正念场
神経细胞が死灭するメカニズムの解明を目指しています
- 田中 章景(たなか?ふみあき)
- 医学群 神経内科学?脳卒中医学 教授
- (学部)医学部医学科
- (大学院)医学研究科
- (附属病院)神経内科?脳卒中科
「厂颁顿」や「础尝厂」という病気をご存知でしょうか?脊髄小脳変性症(SCD)[Keyword 1]は、主に小脳の神経细胞がだんだんと死んでいくことで运动失调をきたす病気です。この病気の患者さんの手记『1リットルの涙』は、映画やテレビドラマにもなりました。
筋萎縮性側索硬化症(ALS)では、筋肉を動かす際に重要な神経細胞が死んでいくことによって、手足が徐々に動かなくなります。進行が速く、患者さんの多くが自力で呼吸ができなくなるという深刻な病気です。
もう1つ、パーキンソン病は、神経伝达物质のドーパミンを作る中脳の神経细胞が减ることで、动作が缓慢になったり手が震えたりする症状が起きます。
これらの神経変性疾患は、厚生労働省が特定疾患に指定している、いわゆる难病と呼ばれる病気です。例えばパーキンソン病では、ドーパミンの机能を补ったりする様々な薬や、症状を和らげる疗法はあるのですが、これらは神経细胞が死灭するのを食い止める根本的な治疗ではありません。完全に治す方法は、今のところ见つかっていないのが现状です。
しかし、これらの难病は决して不治の病ではないと、私は考えています。これらの病気には遗伝するタイプのものがあり、その原因となる遗伝子が次々と発见されてきています。なぜ神経细胞が死灭するのかというメカニズムを解明して、病気を完全に治すための研究を、私たち神経内科の医师や研究者は日々続けているのです。
- [Keyword 1]脊髄小脳変性症(SCD)
- 小脳および脳干、脊髄が徐々に萎缩していく疾患。歩行が不安定になったり、ろれつが回らず话しにくくなったりするなど、运动失调がゆっくりと进行していく。遗伝性のものと非遗伝性のものがあり、30种类以上の様々なタイプに分类される。
脳の谜を解き明かす时代がやって来た

21世纪は「脳の世纪」と言われています。2013年、アメリカのオバマ大统领が脳の「地図」を作成する计画を発表し、贰鲍でも脳のモデルを构筑する国际プロジェクトが始まりました。人类が脳の谜に本気で挑む时代がやって来たのです。
以前は、脳に関しては未知なことがあまりにも多すぎて、どこから手を付けて良いのか専门家にもわからない状况が続いていました。しかし、ちょうど私が研究を始めた1990年代顷から、状况が一変しました。细胞や顿狈础レベルでの研究が进み、各种の神経変性疾患において原因となる遗伝子が次々と同定されるようになりました。脳を侵す病気のメカニズムを探る手がかりが见つかり始めたのです。
私は、これからの社会において、脳の机能と脳の病気を解明することは特に重要な课题だと思っています。神経変性疾患で最も有名なアルツハイマー病は认知症の代表的疾患で、大脳の神経细胞が减って记忆障害などを引き起こす病気ですが、高齢化社会を迎えた今、アルツハイマー病の患者さんの数は急激に増えています。
研究が进んで、アルツハイマー病の进行を确実に1年遅らせることができる薬が开発されたと仮定しましょう。个々の患者さんにとっては、1年の気休めにしか过ぎないかも知れません。でも、社会全体を通して见ると、まだ働くことのできる人が増えて、家族の介护をしている人も外に出られるわけですから、莫大な経済効果を生むことにつながるのです。もちろん、アルツハイマー病については、1年と言わず、発症前の段阶から完全に発症をブロックする治疗法の开発が最重要です。










