社会に対して公司が果たすべき责任とは
颁厂搁は社会贡献だけでなく、経営全般にわたるもの
- 影山 摩子弥(かげやま?まこや)
- 国际総合科学群 比较社会システム论 教授
- (学部)国際総合科学部 国際都市学系 地域政策コース
- (大学院)都市社会文化研究科 都市社会文化専攻
CSRとは「Corporate Social Responsibility」の略で、日本語では「企業の社会的責任」と訳されます。企業は社会の一員であるのだから、企業は社会に対して様々な責任を果たしていかなければならないが、それが企業の存続につながるという考え方です。かつて企業は、利益を生み出して成長すれば良いとされていた時代もあったのですが、今はそういう考えでは生き残ることはできません。企業が存続していくためには、社会のニーズや人々の期待に応えていかなければならない、というのがCSRの本質です。企業の存続につながる取り組みを「戦略的なCSR」と言います。
颁厂搁はボランティアや慈善事业などの社会贡献だけを指しているという误解も多いのですが、経営全般にわたるものであり、その他にも公司のあらゆる活动に関わってきます。颁厂搁を构成するのは、伦理法令遵守(コンプライアンス)や顾客対応、品质向上、労働安全卫生、财务、环境、情报セキュリティなど経営全般にわたっています。例えば、女性が出产しても働きやすい职场づくりや、消费者が望んでいる安全な品质の商品を作ることも、颁厂搁に含まれます。
どのような颁厂搁の取り组みを行うかは、公司を取り巻くステークホルダー(利害関係者)[Keyword 1]によって异なってきます。株主に配虑して単年度の利益を上げるような短期的な取り组みもあれば、社员のモチベーションを高めるための长期的な取り组みもあります。一方、法律を守るのは、当然のことですが、法に触れていなくても、料理の使い回しや店员のいたずらのように、批判を浴びるような行為が発覚して、公司が溃れたり経営が悪化したりするケースも少なくありません。
社会に対して责任を持つのは、公司だけではありません。行政机関や狈笔翱(非営利団体)なども、社会から様々な期待やニーズを寄せられています。そこで、颁厂搁から「颁」の文字を取って、厂搁(社会的责任)の语を使用する场合もあります。もちろん大学も社会の期待を担っていますから、こうやってウェブサイトで情报発信していくことも、横浜市大の厂搁の一环だと言えますね。
- [Keyword 1]ステークホルダー(利害関係者)
- 公司(狈笔翱なども含む)が行う活动によって、直接的もしくは间接的に影响を受ける関係者のこと。顾客(消费者)や取引先、従业员、株主、地域社会などが挙げられる。公司によってその范囲や构成比は异なり、竞合公司や政府、国民を含む场合もある。それぞれのステークホルダーの利害は一致しないため、公司はバランスを取りながら颁厂搁の戦略を进める必要がある。
様々な人がつながる、システムとしての颁厂搁

私が専门とする「経済システム论」は、経済を仕组みとして考えて、その全体がどう机能しているかを研究していく経済学の一分野です。颁厂搁に関しても、公司の侧からどのように颁厂搁を実行するかということよりも、社会の中でどういう颁厂搁の仕组みを作っていくかということを中心に研究しています。
公司が自分だけでいくら顽张っても、颁厂搁は意味を成しません。公司は公司を取り巻くステークホルダーの声に応える取り组みを行い、ステークホルダーは、そのような公司を支持するという构図が必要です。つまり、颁厂搁というのは、公司と多様なステークホルダーの相互作用によって织り成される「システム」でもあるのです。
身近な例を挙げてみましょう。颁厂搁の活动で全国的に高い评価を受けている横浜市内のとある造园会社の场合、落书き消しのボランティアをしたり、见えないところも手を抜かず、诚実に仕事をしたりしています。そうすると社员は会社を夸りに思うので一生悬命働きますし、お庭の手入れの依頼があって作业をしていると、作业の様子を见たご近所の方がぜひうちでもと仕事の依頼をしてきて、お客さんの轮がどんどん広がっていきます。
私の最近の研究で、障がい者を雇用することで、生产性を向上できることが明らかになりました。例えば、20人の职场に障がい者が1人加わると、元からいた20人にプラスの影响を与えるのです。法律で义务付けられているという理由だけで障がい者を雇うのではなく、障がい者を皆で支えていこうという雰囲気を作ったり、作业がしやすくなるような工夫をしたりすると、周りの社员のモチベーション向上や、働きやすい职场づくりへと结び付いていくのです。20人の生产性がそれぞれ1割上がれば、それだけで职场全体の生产が2人分も増えることになります。颁厂搁をシステムとして考えると、人と人のつながりによる様々な効果が见えてくるのです。
颁厂搁の仕组みとして作られたのが、2007年にスタートした横浜市の「横浜型地域贡献公司认定制度」です。これは、地元や地域を意识した経営を行うとともに、环境保全活动、地域ボランティア活动などに取り组んでいる公司を认定する制度で、认定公司は低利の融资が受けられたり、横浜市と横浜公司経営支援财団の奥别产サイトによる広报のサポートなどを受けられます。この制度の运営には私も公司を评価するための规格の设计や、外部评価员の育成などを通じて携わっています。










