麻豆官网

麻豆官网 Research Portal

麻豆官网 Research Portal

保护者の自己申告と医师の诊断による食物蛋白诱発胃肠炎の原因食品の差异(エコチル调査)

子どもの健康と环境に関する全国调査(エコチル调査)

横浜市立大学大学院データサイエンス研究科 梶田直樹さん(博士前期課程2年)、金子惇、黒木淳、冨田誠、エコチル調査神奈川ユニットセンター 川上ちひろ、伊藤秀一(横浜市立大学大学院医学研究科 発生成育小児医療学)らの研究チームは、エコチル調査の約88,000人のデータを用いて食物蛋白誘発胃腸炎(Food Protein-induced enterocolitis syndrome: FPIES)について解析しました。昨今、鶏卵黄が原因の症例数の増加で注目されているFPIESですが、本研究結果から、国際コンセンサスガイドラインが発表になる前に行っていたエコチル調査で鶏卵が原因で嘔吐症状を認めていたものの、消化管アレルギーとは診断されていないものが一定数存在していたことが明らかになりました。この結果により、FPIESの症例数の経年変化の実態が明らかになることが期待されます。なお、本研究では質問票を用いてFPIESの疾患の定義を行ったという限界があります。そのため、今後は同様の定義を用いた評価を行うことの妥当性の評価や、より正確な疾患定義を用いた疫学調査が必要です。

本研究の成果は、令和6年1月9日付でCollegium Internationale Allergologicumから刊行されるアレルギー分野の学術誌「International Archives of Allergy and Immunology」に掲載されます。

※本研究の内容は、すべて着者の意见であり、环境省及び国立环境研究所の见解ではありません。

研究の背景

子どもの健康と环境に関する全国调査(以下、「エコチル调査」)は、胎児期から小児期にかけての化学物质ばく露が子どもの健康に与える影响を明らかにするために、平成22(2010)年度から全国で约10万组の亲子を対象として环境省が开始した、大规模かつ长期にわたる出生コホート调査です。脐帯血、血液、尿、母乳、乳歯等の生体试料を採取し保存?分析するとともに、追跡调査を行い、子どもの健康と化学物质等の环境要因との関係を明らかにしています。

エコチル调査は、国立环境研究所に研究の中心机関としてコアセンターを、国立成育医疗研究センターに医学的支援のためのメディカルサポートセンターを、また、日本の各地域で调査を行うために公募で选定された15の大学等に地域の调査の拠点となるユニットセンターを设置し、环境省と共に各関係机関が协働して実施しています。

食物蛋白誘発胃腸炎(Food Protein-induced Enterocolitis Syndrome; FPIES)は消化管アレルギーのうち、主に嘔吐症状を認めるものです。昨今、鶏卵黄が原因のFPIESの症例数が増加していることから、注目されています。しかしながら、FPIESの国際コンセンサスガイドラインは2017年に発表されたこともあり、それまではFPIESとして認知されていない症例も一定数存在していたと考えられます。

そこで本研究では、保护者の自己申告で消化管アレルギーの症状を认めていた方、医师に消化管アレルギーと诊断された方の中で、贵笔滨贰厂と考えられる方の原因食品の违いを明らかにすることを目的としました。

研究内容と成果

本研究ではエコチル调査参加者约10万人のデータを使用しました。
このうち、消化管アレルギーの症状と医师の诊断の有无に関するデータが存在する87,780人のデータを解析対象としました。妊妇に対する质问票から妊妇の情报、分娩时、生后1か月时の诊疗録の内容を転记する调査票から医疗情报、生后1歳半时の质问票から消化管アレルギーの症状の有无と医师の诊断の有无、原因食品の情报を得ました。

その結果、保護者が申告したFPIES症状の有症者は602名(0.69%)、医師が消化管アレルギーと診断したものでFPIES症状の有症者は52名(0.06%)でした。 前者の中で、最も頻度が多かった原因食品は鶏卵で、2番目は牛乳でした。原因食品として51.0%が鶏卵、17.1%が牛乳と回答し、それぞれ全原因食品のうち鶏卵が46%、牛乳が15%を占めました。一方で、医師が診断した症例では、最も頻度が多かった原因食品は牛乳で、2番目は鶏卵でした。57.7%が牛乳、36.5%が鶏卵に回答し、それぞれ全原因食品の牛乳が46%、鶏卵が29%を占めました。

保護者が申告した FPIES 症例の約半数は鶏卵が原因でしたが、医師に診断されたものでは約3分の1でした。本邦では、特に2018年から2019年以降、鶏卵によるFPIES症例が劇的に増加したことが報告されており、 この現象は2017年のアレルギー疾患の高リスク乳児への鶏卵の早期導入が部分的にでも影響していると考えられていましたが、今回の研究からは、消化管アレルギーと診断されていないものの、鶏卵によるFPIES症状を認めていた者が一定数存在していた可能性を示しました。 2017年のFPIESの国際コンセンサスガイドラインの出版により、FPIESに対する医師や社会における認識が高まり、本邦での鶏卵によるFPIES診断数の増加につながった可能性が考えられました。

今后の展开

本研究の限界として、贵笔滨贰厂の评価に质问票を用いたことが挙げられます。今后、同质问票を用いて贵笔滨贰厂の评価を行うことの妥当性の検讨が必要です。また、本邦における贵笔滨贰厂の疫学を评価していくためには、食物経口负荷试験の结果をもとにするなど、より明确な诊断基準に依った疫学调査が必要と考えられます。

参考図 

今回の研究対象者で贵笔滨贰厂の症状を认めたものの原因食物

补足

鶏卵の早期摂取と即时型鶏卵アレルギーの発症予防:离乳食早期での鶏卵摂取によって鶏卵アレルギーの発症が予防できることが报告され、厚生労働省が公表している「授乳?离乳の支援ガイド(2019年改订版)」では、それまで鶏卵は「7?8ヶ月以降」から摂取开始することが推奨されていましたが、「5?6ヶ月」へと変更となりました。

用语解説

● 食物蛋白誘発胃腸炎(Food Protein-Induced Enterocolitis Syndrome:FPIES):消化管アレルギーの中で、原因食物を摂取したあとから1?4時間での嘔吐症状を主に呈する食物アレルギーで、蕁麻疹や喘鳴といったIgE依存性の即時型食物アレルギーでよく見られる症状を認めないことが特徴です。
● 消化管アレルギー:食物アレルギーの中で主に呕吐や下痢といった消化器症状を呈するものです。その临床像から食物蛋白诱発胃肠炎、食物蛋白诱発肠症、食物蛋白诱発结肠直肠炎に分类されます。

発表论文

題名(英語):Discrepancy between caregivers’ reports and physicians’ evaluation of causative foods in food protein-induced enterocolitis syndrome in Japan: The Japan Environment and Children’s Study
著者名(英語):Naoki Kajita1,2, Makoto Kaneko1, Makoto Kuroki1, Makoto Tomita1, Chihiro Kawakami3, Shuichi Ito3, and the Japan Environment and Children’s Study Group4

1梶田直树、金子惇、黒木淳、冨田诚:横浜市立大学データサイエンス研究科ヘルスデータサイエンス専攻
2梶田直树:东京都立小児総合医疗センターアレルギー科
3川上ちひろ、伊藤秀一:横浜市立大学医学部小児科
4グループ:エコチル调査运営委员长(研究代表者)、コアセンター长、メディカルサポートセンター代表、各ユニットセンターから构成

掲載誌:International Archives of Allergy and Immunology
顿翱滨:

问い合わせ先

横浜市立大学 広报课
贰-尘补颈濒:koho@yokohama-cu.ac.jp
  • 3 全ての人に健康と福祉を