脂肪性肝疾患(惭础厂尝顿)の肝関连イベント発症予测に成功—亜?米?欧の国际共同大规模コホート研究—
アジア、アメリカ、ヨーロッパ16施设で実施された脂肪性肝疾患患者の国际共同大规模コホート研究*1に、日本からは横浜市立大学医学部肝胆膵消化器病学 中島 淳主任教授、米田 正人准教授が参加し、脂肪性肝疾患患者の肝関連イベントの発症予測に、超音波エラストグラフィ*2(フィブロスキャンR)を活用したAgileスコア*3(Agile3+、Agile 4)が有用であることを報告しました。本研究により今後、新薬開発への臨床応用が期待されます。
本研究成果は、米国医師会が発行する臨床雑誌「Journal of American Medical Association (JAMA)」に掲載されました。(2024年3月21日)
本研究成果は、米国医師会が発行する臨床雑誌「Journal of American Medical Association (JAMA)」に掲載されました。(2024年3月21日)
研究成果のポイント
● 亜?米?欧16施设の施设でフィブロスキャン测定が行われた脂肪性肝疾患患者16,603例(10,920例は复数回の検査あり)を対象とした国际共同大规模コホート研究。
● 中央値51.7か月の期间で316例(1.9%)に肝関连イベントが発生した。
● Agile3+、Agile 4の基礎値や経時変化は肝関連イベントの発症と関連した。
研究背景
肥満や2型糖尿病患者の増加から、生活習慣病に関連する脂肪性肝疾患の患者は現在38%に達すると推定されています。非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)として知られていた疾患は、2023年に国際的にMetabolic dysfunction-Associated Steatotic Liver Disease(MASLD)と改名されました。MASLDの病態評価においては、肝線維化の程度を正確に評価するが最も重要で、これまでの侵襲的な肝生検に代わる非侵襲的診断方法(noninvasive tests: NITs)が開発されています。NITsとしては、超音波エラストグラフィ(フィブロスキャンR)の肝硬度、その肝硬度と血液データや臨床データを組み合わせたAgile 3+、Agile 4などのスコアが開発されて線維化診断に利用されています。今回、国際的大規模コホート研究において、MASLD疾患の予後とフィブロスキャンの肝硬度、Agile 3+、Agile 4の基礎値や時間経過に伴う変化との関連性を検討しました。
研究内容
本研究は、韩国、香港、日本、中国、シンガポール、マレーシア、イタリア、イギリス、フランス、スペイン、スウェーデン、アメリカの16施设が参加する惭础厂尝顿症例の大规模国际共同コホート研究です。
フィブロスキャン測定が行われたMASLD患者16,603例(10,920例は複数回の検査あり)は、中央値51.7か月の期間の観察で316例(1.9%)に肝関連イベント(肝細胞癌、肝不全、肝移植、肝関連死)が発生しました。ベースラインのAgileスコア(Agile 3+、Agile 4)は、肝生検やNITsの中で、3年後、5年後の肝関連イベントの発生を最も予測しました。時間的経過によるAgile3+の変化を評価すると、Agile 3+スコアが継続的に低い患者での肝関連イベント発症頻度は0.6/1000人年であり、Agile 3+スコアが継続的に高い患者では30.1人/1000人年でした。Agile 3+の基礎値が高いMASLD患者でも、スコアが20%以上低下すると、肝関連イベントの発症が大幅に低下することが解りました。
フィブロスキャン測定が行われたMASLD患者16,603例(10,920例は複数回の検査あり)は、中央値51.7か月の期間の観察で316例(1.9%)に肝関連イベント(肝細胞癌、肝不全、肝移植、肝関連死)が発生しました。ベースラインのAgileスコア(Agile 3+、Agile 4)は、肝生検やNITsの中で、3年後、5年後の肝関連イベントの発生を最も予測しました。時間的経過によるAgile3+の変化を評価すると、Agile 3+スコアが継続的に低い患者での肝関連イベント発症頻度は0.6/1000人年であり、Agile 3+スコアが継続的に高い患者では30.1人/1000人年でした。Agile 3+の基礎値が高いMASLD患者でも、スコアが20%以上低下すると、肝関連イベントの発症が大幅に低下することが解りました。
今后の展开
2024年3月にアメリカ食品医薬品局(FDA)は初めての脂肪性肝炎の治療薬を承認しました。今後さらにMASLDの新規治療薬開発が活性化していくことが予想されます。新規治療薬の第2b相試験、第3相試験の開発、MASLDの病態評価において、侵襲的な肝生検に変わり、Agile 3+、Agile 4が評価手法として使用される可能性があります。
研究费
本研究は、横浜市立大学学长裁量事业 第5期戦略的研究推进事业の支援を受けて実施されました。
论文情报
タイトル: Vibration-Controlled Transient Elastography Scores to Predict Liver-Related Events in Steatotic Liver Disease.
著者: Lin H, Lee HW, Yip TC, Tsochatzis E, Petta S, Bugianesi E, Yoneda M, Zheng MH, Hagström H, Boursier J, Calleja JL, Goh GB, Chan WK, Gallego-Durán R, Sanyal AJ, de Lédinghen V, Newsome PN, Fan JG, Castéra L, Lai M, Harrison SA, Fournier-Poizat C, Wong GL, Pennisi G, Armandi A, Nakajima A, Liu WY, Shang Y, de Saint-Loup M, Llop E, Teh KK, Lara-Romero C, Asgharpour A, Mahgoub S, Chan MS, Canivet CM, Romero-Gomez M, Kim SU, Wong VW; VCTE-Prognosis Study Group.
掲載雑誌: JAMA
顿翱滨:
著者: Lin H, Lee HW, Yip TC, Tsochatzis E, Petta S, Bugianesi E, Yoneda M, Zheng MH, Hagström H, Boursier J, Calleja JL, Goh GB, Chan WK, Gallego-Durán R, Sanyal AJ, de Lédinghen V, Newsome PN, Fan JG, Castéra L, Lai M, Harrison SA, Fournier-Poizat C, Wong GL, Pennisi G, Armandi A, Nakajima A, Liu WY, Shang Y, de Saint-Loup M, Llop E, Teh KK, Lara-Romero C, Asgharpour A, Mahgoub S, Chan MS, Canivet CM, Romero-Gomez M, Kim SU, Wong VW; VCTE-Prognosis Study Group.
掲載雑誌: JAMA
顿翱滨:
用语説明
*1 コホート研究:コホート(肠辞丑辞谤迟)とは、集団のことであり、コホート研究では、特定の地域や集団に属する人々の健康状态などを一定期间にわたって観察し、健康状态の変化や、変化の要因などを调査する。
*2 超音波エラストグラフィ:超音波を用いて组织の弾性(硬さ)を検出する非侵袭的诊断方法。
*3 础驳颈濒别スコア:フィブロスキャン検査の肝硬度に加え、血液検査値(础厂罢?础尝罢?血小板)と诊疗情报(糖尿病有无、性别、年齢)を组み合わせて算出するスコア。
*2 超音波エラストグラフィ:超音波を用いて组织の弾性(硬さ)を検出する非侵袭的诊断方法。
*3 础驳颈濒别スコア:フィブロスキャン検査の肝硬度に加え、血液検査値(础厂罢?础尝罢?血小板)と诊疗情报(糖尿病有无、性别、年齢)を组み合わせて算出するスコア。
お问合わせ先
横浜市立大学 広报担当
mail:koho@yokohama-cu.ac.jp
mail:koho@yokohama-cu.ac.jp
