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全身性强皮症について

全身性强皮症の疾患情报

図1図1
図1

强皮症は皮肤に硬化を认める病気で、大きく分けて全身性强皮症と限局性强皮症に分类されます(図1)。
全身性强皮症では皮肤のみならず心臓や肺、消化管といった内臓にも症状が出现します。一方で、限局性强皮症では主として皮肤だけに症状が出ます。

全身性强皮症は肘や膝から先だけが硬くなる「限局皮肤硬化型全身性强皮症」と、肘や膝を越えて皮肤が硬化するより重症型の「びまん皮肤硬化型全身性强皮症」とに分けられます(図1)。

本邦の全身性强皮症の患者さんは2万人以上が确认されていますが、軽症の方を含めると患者数は数倍になると推定されています。男女比は1:12であり30~50歳代の女性に多く见られますが、一方で小児や高齢者での発症も知られています。根本的な原因は不明ですが、免疫异常や血管障害、线维化の异常などが复雑に関係して皮肤や内臓の线维成分が増えて硬化すると考えられています。特定の遗伝子を持つ方は皆発症するというような遗伝病ではありませんが、発症には遗伝的要因や环境要因の両者が関与しています。

全身性强皮症の方の90%は、寒冷刺激で手指が白色や紫色になるレイノー现象が生じ、その后、徐々に、手指の肿胀やこわばりといった症状が出现してきます。さらに手指から徐々に皮肤硬化が生じ、体の中心部に向けて全身性の皮肤硬化に进んでいく场合もあります。皮肤硬化が顕着になると、関节痛や指がまがって伸びなくなる屈曲拘缩が生じやすく、日常生活に多くの支障をきたします。全身性强皮症の方は、皮肤硬化が生じるよりも前から、爪の根元(爪郭部)の毛细血管の异常を认めることが多く、レイノー现象とともに早期诊断に重要な所见です。キャピラロスコピーを用いて诊断できますが、肉眼的にも、爪上皮(爪のあま皮)の延长やその部分の点状出血を自覚することがあります。そのほか、皮肤症状では、手のひらや胸部の毛细血管拡张、皮肤の石灰沉着、色素沉着などがみられます。また、とくに冬季になると手足の血行障害が悪化し、指の先端(指尖部)や関节背面に溃疡ができることがあり、强い疼痛を伴います。また、これらの溃疡が治癒した后に残る指先の瘢痕もこの病気の特徴の一つです。また、血管障害として、肺动脉の血圧が上昇してしまう肺高血圧症を合併することがあります。初期は症状はありませんが、进行すると命にかかわるため、肺高血圧症が生じてきていないか、定期的に検査をする必要があります。

皮肤や血管以外の症状については肺、消化管、心臓、肾臓が侵されることがあり注意が必要です。
肺が硬くなる间质性肺疾患が生じると徐々に空咳や呼吸困难がでてきます。进行すると不可逆性になり、生命に関わるため、进行性の场合には积极的加疗が必要になります。
消化管では、食道と肠管の动きが悪くなることがあります。逆流性食道炎を起こすと胸焼けなどの症状を生じ、肠が硬くなると便秘や下痢を繰り返すことがあります。また肠管からの栄养の吸収が十分に行えず、栄养失调に陥る场合もあります。
肾臓では内部の血管病変が原因で急激に高血圧が起きる强皮症肾クリーゼという现象がごくまれに起きます。

全身性强皮症の検査

血液検査では自己抗体や合併症の有无を确认します。自己抗体は多岐にわたりますが、主要な4种类(抗厂肠濒-70抗体、抗搁狈础笔Ⅲ抗体、抗セントロメア抗体、抗鲍1搁狈笔抗体)について保険适応内で検査を行うことができます。
抗体のタイプによって、生じやすい病型や臓器障害がある程度相関するため(図2)、抗体を同定することは、今后の症状や合併症の予测に有用です。

抗体名 病型 症状
抗厂肠濒-70抗体 びまん皮肤硬化型 重度の皮肤硬化、间质性肺疾患
抗厂搁狈础笔Ⅲ抗体 びまん皮肤硬化型 急速な皮肤硬化、悪性肿疡の合併、肾クリーゼ
抗セロトロメア抗体 限局皮肤硬化型 皮肤肿疡、肺高血圧症
抗搁狈笔抗体 びまん皮肤硬化型 手指肿胀、他の胶原病症状の合併
図2

皮膚の硬化の程度についてはmodified Rodnan’s total skin thickness score (mRSS)という尺度を用いて評価をします。皮膚線維化の確認のために皮膚生検という皮膚を一部切り取って病理学的に詳細に観察する検査を行う場合もあります。
爪郭部血管异常については、キャピラロスコープ(図3)という机器を导入し、ダーモスコープでは検知できなった微细な発症早期の病変も検出ができるようになりました(図4)。

  • 図3
    図3
  • 図4
    図4

间质性肺炎についてはレントゲン検査、贬搁颁罢検査、呼吸机能検査、血液検査などを、スクリーニングや病势评価のために行います。
消化管症状については消化器内科と连携し逆流性食道炎ほかの肠管病変の诊断を确认します。
肺高血圧症の评価には、定期的な心エコー検査、心电図検査を行います。これらの検査により肺高血圧症が疑われる场合には、循环器内科と连携して心カテーテル検査を行います。心病変には惭搁滨も用いられます。

図5図5
図5

皮肤硬化があっても全身性强皮症とは限りません。一方で、明らかな皮肤硬化がなくても、全身性强皮症を强く疑う场合もあります。
自覚症状や身体症状、各种検査结果などから、専门医によって诊断されることが重要です。
参考に、厚生労働省の诊断基準や欧州/米国リウマチ学会の分类基準を提示します(図5)。

全身性强皮症の治疗法

全身性强皮症の根治的な治疗はまだ确立されておらず、定期的に诊察や検査を行い、生じてきた症状を早期に见つけてそれぞれに対する対処を行うことが、これまでの治疗の中心となっていました。
近年は、多くの新规治疗薬が开発されつつあり、不可逆性病変を生む前の早期诊断の重要性、そして、特に进行例を见极め、そのような例では、早期からの积极的治疗介入の重要性が考えられています。

皮肤硬化が急激に进行する例では、间质性肺炎などの他臓器の病変も进行性の场合があり、注意が必要です。
病势のある间质性肺疾患に対しては、従来、初期治疗にシクロフォスファミドなどを用いていましたが、安全性の问题がありました。近年は、抗炎症薬としてのミコフェノール酸モフェチル(2023年10月现在、日本では保険未承认)が同等の治疗効果を持つ薬剤として、世界的に使用されています。
そのほか、抗线维化薬のニンテダニブなども全身性强皮症の间质性肺炎に保険承认されています。
さらに近年、叠细胞という免疫细胞に作用するリツキシマブが全身性强皮症に対して保険适応になり、进行性の皮肤硬化や间质性肺疾患の治疗に用いられるようになりました。
そのほか、新规开発中の薬剤が复数报告されています。
これらの薬剤を、全身性强皮症のどのような患者さんに、どの时期に、どのように投与すると、最良の结果が得られるのかという视点で、多くの临床研究が行われている状况です。
当院では、関连诊疗科と连携し、个々の患者さんの状况に合わせた最适な医疗を提供しています。

全身性强皮症の皮肤溃疡は、日常生活において苦痛の强い病変です。
まずは、日常生活指导としての禁烟、保温、保护、などが溃疡予防に重要になりますので、患者さんに合わせた细かい指导を行っています。
そのほか、末梢循环障害に対する治疗としては、カルシウム拮抗薬や血管拡张薬などの内服疗法、溃疡に対する外用疗法や外科的治疗などを组み合わせて治疗を行います。
手指の溃疡を繰り返す场合にはエンドセリン受容体拮抗薬であるボセンタンという薬剤を用いると溃疡の新规発症を予防できることが知られているので积极的に投与を行っています。
冬季等に溃疡が悪化した场合には、入院していただき集中的に血管拡张薬の点滴投与を行う场合もあります。

心エコー検査で肺高血圧症が疑われる方に対しては、循环器内科に併诊して、心カテーテル検査など详细な検査の上で治疗を行います。
治疗は、选択的肺血管拡张薬などを组み合わせて行います。间质性肺疾患、肺高血圧症ともに症状が进行して呼吸苦、低酸素血症がみられる场合には在宅酸素疗法も适応となることがあります。
そのほか、逆流性食道炎に対しては胃酸を抑えるプロトンポンプ阻害剤の投与を行います。

全身性强皮症は病态が复雑で、患者さん毎に状况も异なり、治疗は决して简単ではありません。しかし、今后の治疗法の进歩が期待されている疾患です。
多くは慢性に経过しますので、定期的な専门外来の受诊と评価、病状に応じた治疗选択が重要です。
当院では、多くの临床的経験を有する専门医が存在し、临床试験なども多く行われております。ご相谈ください。

电子カルテ更新に伴う各种変更のお知らせ(2026/04/21)

横浜市立大学附属病院では、2026年5月7日(木)に电子カルテ(诊疗记録)システムの更新に伴い、诊察券が新しくなります。
详细は以下よりご确认下さい。