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在宅医疗の利用に数十倍の地域格差
-Rurality Index for Japanを活用した全国调査で明らかに-

横浜市立大学大学院データサイエンス研究科ヘルスデータサイエンス専攻の准教授と、頴田病院(福冈県饭塚市)総合诊疗科の柴田真志医师らの研究グループは、全国335の二次医疗圏*1を対象とした大規模调査から、在宅医療*2の利用に数十倍から200倍以上の地域格差が存在すること、また日本の医療における「へき地度」を表す尺度「Rurality Index for Japan(RIJ)*3」が高い地域ほど在宅医疗の利用が少ない倾向にあることを明らかにしました。この研究は人口密度だけでなく、医疗机関までの距离、豪雪地帯、离岛などの地理的要因を统合的に评価することの重要性を示しています。

本研究成果は、「Journal of General Internal Medicine」に掲載されました(2025年10月30日オンライン)。


研究成果のポイント


● 全国335の二次医疗圏における在宅医疗利用の标準化レセプト出现比(厂颁搁)*4を算出し、访问诊疗で82倍、往诊で210倍という大きな地域格差を确认

● 地理的条件を総合評価するRurality Index for Japan(RIJ)と在宅医療利用の相関を世界で初めて実証

● 访问诊疗、往诊、看取りは搁滨闯と负の相関を示し、地理的困难性が高い地域ほど利用が少ない倾向

● 人口密度だけでなく、医疗机関までの距离、豪雪、离岛などの复合的地理要因が在宅医疗アクセスに影响することを示唆
図1 在宅医疗サービス利用の地理的分布

研究背景

日本は急速な高齢化と人口减少に直面しており、特に「へき地*5」では高齢化率が高く、医疗アクセスが限られています。国土の61%が山地で约400の有人离岛を持つ日本では、在宅医疗が地域包括ケアシステムの中核として期待されています。先行研究では、人口密度の高い都市部で在宅医疗の利用が多いことが报告されていましたが、访问诊疗、往诊、看取りなど在宅医疗の多様な机能ごとの格差や、人口密度以外の地理的要因の影响は十分に検証されていませんでした。また、医疗者が患者宅を访问する在宅医疗では、日本の复雑な地形や気候条件がそのアクセスに影响を及ぼす可能性が指摘されていました。

研究内容

本研究では、厚生労働省が公開するレセプト情報?特定健診等情報データベース(NDB)オープンデータから2019-2020年のデータを用いて、全国335の二次医療圏における在宅医療利用の実態を分析しました。在宅医療の指標として、①訪問診療、②往診、③死亡診断、④看取りの4つを設定し、年齢?性別を調整した標準化レセプト出現比(SCR)を算出しました。さらに、日本の医療における「へき地度」を表す尺度である「Rurality Index for Japan(RIJ)」との相関を分析しました。

その结果、在宅医疗利用の厂颁搁の中央値(四分位范囲)は、访问诊疗62.1(36.5-91.1)、往诊63.4(43.3-100.1)、死亡诊断101.2(73.7-151.3)、看取り69.2(42.9-107.5)でした。最大値と最小値の比は、访问诊疗で82.0倍、往诊で210.3倍、死亡诊断で33.2倍、看取りで29.5倍と、数十倍から200倍以上の大きな地域格差が确认されました。搁滨闯との相関分析では、访问诊疗(-0.619)、往诊(-0.518)、看取り(-0.541)で有意な负の相関が认められ、「へき地度」が高い地域ほどこれらのサービス利用が少ないことが明らかになりました(図2)。一方、死亡诊断のみ正の相関(0.225)を示し、「へき地」では医师が死亡时に立ち会えず、事后の死亡诊断にとどまるケースが多いことが示唆されました。


図2 在宅医疗サービス利用と搁滨闯の相関

今后の展开

本研究の成果は、医疗资源配分を検讨する际に、人口密度だけでなく搁滨闯のような统合的指标を活用することの重要性を示しています。在宅医疗は医疗者が患者宅を访问するため、豪雪や离岛などの地理的条件の影响を受けやすく、これらの要因を考虑した政策立案が求められます。地理的制约のある地域では、医师や看护师の増员だけでなく、タスクシフティングやナースプラクティショナーの配置など多职种连携の强化が重要です。また、颁翱痴滨顿-19パンデミック后も十分に普及していない远隔医疗(オンライン诊疗やテレヘルス)の推进により、在宅医疗の一部机能を支援することが必要です。特に豪雪地帯や离岛では、远隔死亡诊断などの制度的?技术的支援が不可欠と考えられます。今后は、个人レベルのレセプトデータを用いて市町村や邮便番号レベルでのより详细な分析を行い、季节変动の検証や、疾病负担の违いを考虑した格差评価を実施する予定です。

论文情报

タイトル:Regional Disparities in Home-Based Medical Care Utilization in Japan: Ecological Study of Nationwide Claim Data
著者:Masashi Shibata, Makoto Kaneko
掲載雑誌:Journal of General Internal Medicine
顿翱滨:
 

用语説明

*1   二次医療圏:都道府県が定める医療計画の地域単位で、一般的な入院医療が圏域内で完結することを目指す地域。通常、複数の市町村で構成され、医療資源配分や医療提供体制の計画に用いられる。

*2   在宅医療:通院が困難な患者に対し、医師が患家や施設を訪問して提供する医療。事前に計画して定期的に行われる訪問診療、緊急時に24時間対応で行われる往診、看取りなどが含まれる。

*3   Rurality Index for Japan(RIJ):日本の地理的特性を考慮して開発された医療における「へき地」度の統合的指標。郵便番号レベルの人口密度、最寄りの二次?三次病院までの距離、離島、豪雪地帯の4要素を統合し、1~100の値で表現される。値が大きいほどへき地度が高いことを示す。

*4   標準化レセプト出現比(SCR):年齢?性別構成の違いを調整した医療サービス利用の相対指標。全国平均を100とし、100より高い(低い)場合、その地域での利用が全国平均より多い(少ない)ことを示す。

*5   へき地:「へき地」という言葉は医療資源の乏しい郡部を指す言葉として行政文書でも用いられており、英語のruralに対応する言葉として本研究では「へき地」「へき地度」という言葉を用いている。ただ、「へき地」も”rural”もネガティブなニュアンスを含んで用いられる場合もあるものの他に適切な用語が無いため使用されているという側面もあり、その点を鑑みて本プレスリリースでは「」付きの「へき地」「へき地度」という表現を用いている。

 

お问い合わせ先

横浜市立大学 広报担当
mail:koho@yokohama-cu.ac.jp

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